カテゴリー別1_もっと自由に大きな音で!OZIMAS Guitar Atelierのブログ ギター・ベースざっくばらん no..224.223.222.201.200もっと自由に大きな音で!OZIMAS Guitar Atelierのブログ    

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

自由研究ピックアップを作る(まとめとヒント編)

先日からの続きです。
安価で簡潔なピックアップを作って遊ぼうという実験です。



動画あるんなら先に出せよ…
と思ったのですが、切りが悪いので後回しになってしまいました。

動画の後半ではギターの弦以外の物の音も試しに拾っています。

ギターのピックアップは基本的にコイル周辺を取り巻く磁界の変化を音声信号として出力しています。
そのため、磁石にくっつく物なら何でも振動を音として拾う事が出来ます。
動画の中の缶のフタ・スケール・音叉はいずれも磁石にくっつく「磁性体」が素材になっています。

色んな物の音をアンプを通して聞いてみると思いのほかカッコいい音が聞けるかもしれません。

また、今回のようなギターではピックアップの位置は構造的な制約を受けません。
一般的にピックアップは指板よりもブリッジ側にあるため、通常は押さえたフレットよりブリッジ側の振動を拾っています。
試しにスライドバーで押さえた位置よりもヘッド側(ヘッドなんか無いけど)にピックアップを置いてどんな音がするか試してみてください。(ピッキングの位置はいつも通り)

余談ですが
ギター用ピックアップに限らず、録音や歌に使うマイクも実は同じ原理を使った物があります。
マイクは主にダイナミックマイクとコンデンサマイクが広く使われていますが、そのうちダイナミックマイクはコイルと磁石と微細な空気振動も拾う薄い板によって構成されています。
マイクの中の薄い板は磁性体で、ギターで言うところの弦に相当し、この振動をコイルで電気信号に変換しています。
SHUREの57や58といったライブハウス御用達のマイクはこれに該当します。

ちなみにコンデンサマイクは違う原理で動作しています。(文字通りコンデンサの原理を応用しています)


スピーカーはダイナミックマイクの逆の原理で、コイルに信号を流す事で磁界を変化させ、その磁力でスピーカーの振動膜を振るわせて音を出す仕組みになっています。


そう考えると、コイルや磁石を研究する事は色んな物の理解が深まり身近に感じるようになるかもしれません。

ちなみに動画の終わりにも書きましたが、今回作ったコイルに乾電池等で直流電流を流すと電磁石を作る事が出来ます。
しかし調子に乗っているとコイルが思いのほか熱くなる事があります。
私は小学生の頃、家で電磁石遊びをしていて実際に軽い火傷を負った事がありますので、くれぐれも注意してください。

また、同様の理由でギター用ピックアップに乾電池等の直流電圧をかける事はお勧めできません。くれぐれも。

また、強い磁石は携帯電話等をはじめ精密機器に近づけすぎると損傷を起こす事があります。
特にネオジウム磁石の扱いには十分注意してください。

<まとめ>

今回のピックアップを実際に作ってみた方はいかがでしたでしょうか?
何となく解っていた事でも実際にやってみると意外な発見があったりしなかったでしょうか?
また、ギターのピックアップにたいする見方が多少変わったりした方は居ませんでしょうか?

作ったピックアップの音を聞いて、「何だ、ピックアップってこんな簡単な物だったのか」と思ったでしょうか。
それとも「ギター用のピックアップはやはり精錬されているんだな」と思ったでしょうか。
新たにわからない事も出てきたかもしれません。
いずれにしろ何か感じたり考えたりしたのであれば、少なからず理解は深まったといえるのではないでしょうか。

まだ試していない人は、いつでも気が向いた時に実験してみてください。
どうせ大人には夏休みなんか無いので…


なお、この実験に関する「ここをこうするとどうなるのか」といった類いのご質問は受け付けません。
それを確かめるのが自由研究ですので(笑)基本的には試行錯誤をしていただく事になります。
また、くどいようですが怪我等には十分注意してください。
このブログの記事を参考に作業して起こったいかなる問題に付いても責任は負いかねます。

終わり
スポンサーサイト

テーマ : 楽器
ジャンル : 音楽

ギター自由研究:ピックアップを作る(作業編)

昨日の続きです。
材料が一通り揃ったところでいよいよピックアップを作っていきます。

まず、ボルトにエナメル線をぐるぐると巻き付けます。
団子状で構いませんのでとにかく巻き付けます。

注意点としては
巻きはじめの5センチ程をコイルの外側に逃がすように巻かないとコイルが巻き終わった後に『片方の端子が無い』という事態に陥ります。
残りがあまり短いと何かと作業しにくいので4~5センチくらい伸ばしておくようにしましょう。
ボルトにコイルを巻く
とりあえず巻き終わったらこんな感じでした。
あんまり奇麗じゃないですね…。まあでもこれでも良いです。
この画像のコイルで10mのエナメル線を全て巻ききっています。

ワイアーがつるつる滑って巻きにくい事もあるかもしれませんが…
そこはなんとか工夫しましょう。それ自由研究の醍醐味です。

*左の画像ではコイル上部に六角ナットが付いていますが、単にワイアーがほどけてくるのを押さえるために取り付けた物です。
構造上は必要ありません。

なお、普通のピックアップはコイルの形を保持するために『工』の形をしたボビンが形成されています。
今回の場合、ボルトはピックアップのポールピースであると考えてください。




エナメル皮膜を剥く
次はエナメル線の先端の皮膜を剥がす作業です。
カッターの刃の背中部分等でそぐようにこすれば簡単に剥がせます。
怪我だけは十分に注意してください。

長さは1センチも剥けば十分だと思います。ここには後でクリップを繋ぎます。
ワイヤーは丸いので当然くるくる回しながら全体を剥きます。
先端は巻きはじめと巻き終わりの2カ所あるはず(1本の線の両端ですから当たり前ですね)ですので、2カ所とも行います。

言わなくても解るかと思いますが、これは絶縁皮膜を取り除いてクリップとワイアーの間で電流が流れるようにするためです。
皮膜があると電流が通過できず、コイルが作った信号が伝わりません。


実際のギターに使われているピックアップのワイアーも表面は皮膜で覆われています。
そのおかげでコイル状にしてもショートせず、1本の渦巻き状の電流通路として形を保つ事によって初めてコイルとして機能します。
皮膜は大変薄いので、仮に何らかの理由(摩擦や高温とか)で部分的にしろ皮膜が失われた場合にはコイルが途中で短絡してしまう可能性があります。
短絡した場合は構造的に1本の渦巻きではなくなり、コイル本来の性能を発揮できません。
そうなると本来のコイルの巻き量とは異なる特性を持つようになるために、場合によっては出力の低下等の影響が出る可能性があります。

リード線を繋ぐ
ワイアーの先端を剥き終わったら先端それぞれにクリップを繋ぎます。
ハンダでつけてしまっても構いません。

そしてボルトのお尻の部分に任意の磁石を取り付けます。


…これで完成。


マジかよって感じですが…こんなもんです。

これでちゃんと音が出るはずです。



設置してみる
試しに自作のジャックホワイトギターに設置して音を出してみましょう。
(ジャックホワイトギターの作り方は例の動画を参照)

クリップの反対側をジャックの端子2つにそれぞれ繋ぎます。
この時クリップの先端同士が接触しないように注意してください。
接触しているとまたもや短絡となり、音が出ません。

ジャックに繋いだらジャックに今度はシールドケーブルを差し込んで、反対側をアンプに繋ぎます。

ピックアップの磁石の付いていない方の先端を弦に近づけて程よい距離を保つよう安置します。
どうやって安置するのかって?

それは自分で工夫してみてください。せっかくの自由研究ですから。

セッティングが出来たらアンプのスイッチを入れ、弦をピンピンと弾きながらボリュームを上げていってください。
ある程度上げればちゃんと音が出るはずです。

ただし、このピックアッップは一般的な物と比べ、非常に出力が低いので、ボリュームは結構上げる必要があると思います。
必要に応じてアンプのドライブチャンネルを使う等してゲインを稼いでください。
コンパクトエフェクター等の力を借るのも有効です。

ここで注意
アンプのスイッチを入れた際の『ボッ』という音やジャック等の接触不良によって生じるガリ等はピックアップの出力とは関係ないため、いつ通りの音量で出てしまいます。
という事はいつもよりボリュームを上げた状態で演奏するという事は、いつもより大きなのノイズが生じるという事です。
大きな音にびっくりしたり近所迷惑にならないように気をつける必要があります。

さもないとお母さんに怒られます。

なお、低出力である事からハムノイズは低めになる傾向です。


その点に注意したらあとは適当なスライドバーで演奏を楽しめるはずです。


ピックアップの位置や弦との距離で音がどのように変わるのかを確かめましょう。
一番奇麗で大きな音が出る置き方を探して研究するのも良いと思います。
磁石をいろいろ変えたり、磁石を重ねてくっつけたりして音が変わるか試すのも良し。

コイルのエナメル線を繋いで2倍3倍と増やしてみたりも面白いと思います。

また、このままではコイルを設置しにくいと思ったら、より設置しやすい形状のコイルを工夫してみるのも有意義です。
ギターの形と合わせて思ったように自由に設計すれば世界に一つだけの楽器ができます。
その中で『何をどうするとどう変わる』という事を調べていけば立派に自由研究のレポートくらい書けるんじゃないかと思います。


ものぐさな人は
コイルを巻くのも面倒だ…
と言うものぐさな人は左の画像のようにリング状に束ねられたエナメル線をそのまま固定して中央に磁石を設置すればこれでも一応音が出ます…
(せっかくなんだから巻くぐらいやっても良いんじゃないかと思いますが)

この場合は中央の磁石が直接ポールピースになっています。

大人の人は経済力を生かしてワイアーをもっと沢山買ってもっと高出力を目指したり、
子供との工作力の違いを見せつけたりして遊ぶのはどうでしょう。
知識を生かしてハムバッカーを作ったり、複数のピックアップを組み合わせて直列・並列のミックスポジションを試すのも面白いです。

補足:ネオジウム磁石を使う人へ
強力な磁石であるネオジウム(ネオジム)磁石はフェライト等と比べて非常に強力です。驚きの強さです。
100円玉程度の大きさの物でも引き合う力が非常に強いので、扱いに注意しないと半端じゃない勢いで張り付き、指を挟んだりすると爪が割れるくらいです。
冗談でなく怪我をする恐れもありますので扱い管理には十分に注意してください。
また、非常に脆く衝撃に弱いため、くっついた際の衝撃で磁石自体が割れたりする事もあります。

また、携帯電話等の精密機器に強い磁力を近づけると故障の原因にもなるようですので、重ねて注意喚起させていただきます。



明日は自由研究のヒントとまとめ

テーマ : 楽器
ジャンル : 音楽

夏休み『自由研究』

このブログを見ている人のほとんどは中学生以上の大人だと思います。
ほとんどに人はもう立派な大人じゃないかと思います
なので多くの方にとっては夏休みの自由研究なんてもはや縁の無い物かもしれません。
そもそもはたして現代の小学生にまだ自由研究という宿題があるのか…
『総合的な学習』とかいう私にとって謎の科目もあるらしいですしね。

しかし、今日は敢えて自由研究のネタを提案してみたいと思います。

話は遡る事昨年(2011)のフジロックフェスティバル。
ステージ転換の合間に流れていた映画のCMでジャックホワイトがトンカチ片手に作っていた『ジャックホワイトギター』
板き切れに1本の弦を張り、空き瓶を挟み込んで弦のテンションを確保。
ピックアップを釘で止め、ディストーションサウンドでクールにスライドプレイをし、
「ギターを買う必要は無い」
などとのたまったあの映像です。

以前ブログでも紹介しましたね。
(過去記事こっちも参照 2011/9/30『ギターを買う必要はない』
2011/10/1『ギターを作る人々、弾く人々』

あれに触発されて世界にはジャックホワイトギターを作った人がたくさんいたんじゃないかと思います。
ピックアップの位置や取り付け方によってどのように音が変わるのかいろいろ試すだけでも楽しい物です。

ヴィンテージギターや歴史的名器の研究も良いですが、こういった素朴な実験もギターという物を本質的に理解するにあたって大変有意義な勉強になると思います。


し か し。


いざ自分で作ってみようとすると、板切れや瓶等はどうにでもなるとして
『肝心のピックアップがない』
という人は多いのではないでしょうか。
実際余ったピックアップが家の中に転がっている人というのは少数派なんじゃないかと思います。

というわけで、今度はそのピックアップも作ろうという話です。

このブログでも度々ピックアップの構造や原理について話題にしましたが、じつはピックアップというのは非常にシンプルなデザインの物です。
電磁誘導作用を使って弦振動を交流電流と言う形の信号として出力し、その信号をアンプで増幅しスピーカーを鳴らすという仕組みです。
そのピックアップ本体は、磁石とコイルと芯になる柱があれば作る事が出来ます。
「芯になる柱」がそれ自体磁石である場合にはそこに直接コイルを巻けばOKということになります。

今回は、「小学校3~4年生でも出来る」という事を念頭に『簡潔』『安価』という条件で作ってみます。
(電磁誘導を何年生で習うのか判らんのですけど…まあ技術的な面でのレベルとして)

また、もちろん大人がやる事も推奨します


さて、実際に用意してみましょう。

必要な物

1 アンプ
2 シールドケーブル
3 エナメル線
4 ボルト等(磁石にくっつく素材の棒状の物)
5 磁石
6 クリップ付きリード線
7 ジャック(モノラル)

これだけですね、後は演奏用に自作のジャックホワイトギターを用意。

ではそれぞれのアイテムについていくらか説明を…

1 アンプ 
安価なアンプでOK。むしろ高価なチューブアンプは避けてください。
子供がいじっても大丈夫な感じのアンプがいいと思います。
別に改造する訳ではないので心配無用。
手頃な物が無ければ…ハードオフとかに行ってみれば適当な物がありそうですね。(いきなりいい加減な事ですみません)
ドライブチャンネルやリバーブチャンネルがあるとなお楽しめますが、無ければエフェクター等を使う事も有効でしょう。

2 シールドケーブル
普通のギターと同じようにケーブルで接続しますので、普通のケーブルを用意。
こちらも特に改造する訳ではないので心配無用です。

エナメル線とボルト3 エナメル線 と 4 ボルト

ピックアップの構成素材のミソ。
ホームセンターで買える物は限られますが、誰でも手に入る素材としてひとまず直径0,4mmのエナメル線を買ってみました。
私が買ったのは近所のホームセンターで10m一巻きで120円程度でした。

これは実際にはエナメル線でなくても電流を通す素材で表面に絶縁皮膜がある物であれば何でも良いです
表面に絶縁皮膜が無いとコイルを巻いても短絡(ショート)状態となってしまうため正常なコイルを形成できません。
つまり似たような細い線でも『スズメッキ線』ではNGと言う事です。
逆に皮膜があるならビニールコーティングされた針金のような物でもOKとなります。
ただし、実際にコイルを巻こうとした時に非常に巻きにくく、コイルも無駄に巨大になってしまうため、あまりお勧めできません。エナメル線が最も簡潔だと思います。

4のボルトですが、これは磁石にくっつく素材でしたら別にボルトである必要は無いです。何でも良いです。
これにワイアーを巻き付けてコイルを作るのであまり長過ぎず短すぎずのものが良いと思います。
安価に手に入りやすく、サイズも選びやすいので今回はユニクロメッキのボルトを用意しました。
磁石につかないステンレスボルトは駄目です。

磁石
5 磁石
何でも良いですが比較のために色んな種類があるとなお良いと思います。
冷蔵庫に張り付いているような丸い奴から100円均一にあるような物、ネオジウム磁石等の強力な物も良いです。
小さなネオジウム磁石はハードディスクとかにも使われていますので不要になったものから取り出すのも良いですね。
大きさはせいぜいコインサイズ程度の物が使いやすと思います。
しかし、あえて大きな磁石を用いるのも面白いかもしれません。

ミノムシクリップ



6 クリップ付きリード線

コイルの両端のワイアーとジャックを結ぶための連絡係です。
これがあるとハンダ付けしなくても簡単に結線できるので便利ですが、ハンダ付けする余裕があればコイルからの線とジャックとを直接繋いでしまうのも有効です。

余談ですが、私も普段ギターの配線をいじっている時に仮接続したりする時に使っています。
1組くらいあると便利。



モノラルジャック
7 ジャック
普通のモノラルの物。
BoX型でも何でも良いですがちゃんと使えるもの。
単純にシールドケーブルとコイルを繋ぐ役目です。
クリップの部分でも書きましたが、手間さえあればコイルから直接半田等で繋いでしまっても良いでしょう。

画像の物はかなり汚いですが今回は使い古しの物を磨いて再利用しているためです…
導通がちゃんとあれば良いのであまり気にしないでください。

3~7の各品は1000円持ってホームセンターに行けば買える程度だと思います。
わざわざ買わなくても、家にある物を使うのも一興だと思います。



明日に続く
明日は早速ピックアップを作っていきます(…といってもすぐ出来るんだけど…)




 

テーマ : 楽器
ジャンル : 音楽

ボリューム増設と合成抵抗

合成抵抗にまつわる話…

下の回路はジャズベースのボリューム回路です。
だいぶ以前になりますが、ジャズベースは同じく2ボリュームの回路を持つレスポールやテレキャスターデラックス等とは異なるポットの使い方がされているという記事も書いたと思いますが、
今回はジャズベースを例に回路の改造により起こるかもしれない問題について考えます。
ジャズベース
まずおさらい。
ジャズベースにはスイッチがありません。
そのためいわば常にミックスポジションで運用する事になります。

しかしどちらか一方のボリュームを絞り切ると回路全体がアースに落とされてしまうレスポールと違い、ジャズベースは片方のボリュームを絞り切っても音が消えたりはしません。
これはボリュームポットの使い方(配線方法)の違いによるものである事はもうご存知かと思います。

さて、ジャズベースの回路はボリュームが両方とも全開の場合、左の図のようになっているのですが、やはり合成抵抗という見方をすると下段のようになります。
つまり125kΩでアースに落とされています。
ここまでは前回のレスポールと回路的には同じです。(抵抗値の数字は違いますけど)

今度は片方のボリュームを絞るとどうなるのか?
この場合、絞った方の回路から見るとアースに落ちる抵抗値が低下しますが、絞られていない方のピックアップか見るとアースに向かう抵抗値に変化は起こらない事になります。(125kのまま)
そのため、ピックアップ片方だけでの運用が可能です。
(ここで変化するとか変化しないとか言っているのはあくまでこのボリューム回路周辺での抵抗値に限っての話です。)


今日は改造する際の問題と言う事で、

ジャズベースの2つのピックアップのブレンド具合にこだわる方は多いんじゃないかと思います。
そのブレンド具合を維持したままボリューム全体をコントロール出来たらなぁ…と、マスタートーンが欲しくなったりする人はいないでしょうか?
そこで、もしもすでに2ボリュームのコントロールがある状態でさらにマスターボリュームを追加した場合はどうなるのか。
ジャズベース
単純に250kΩのポットを追加してみました。

ジャズベースには普通ポットを取り付ける穴が3つしかないのが普通ですが、とりあえず2連ポットを使うなりトーンをマスターボリュームに換装したとでも仮定してください。

仮に3つのつまみが全て全開であったとしても、
3つのポットの合成抵抗は約83kΩ。
ちょっと小さすぎる気がしませんか…

もうこれは繋ぎ方の問題ではなく、アースに繋がるパーツを増やす以上、合成抵抗値の低下は避けられない事です。

こういう状態では、大雑把にいえばロスの大きい回路になってしまいます。
ギターやベースのパッシブピックアップからの信号は非常に繊細なので、こういったアースと繋がる抵抗値が小さくなると音質変化が懸念されます。
もちろんもともとのピックアップのサウンドによっては気にするほどの違いでは無いと感じる事もあり得ると思います。
また、これでも音が出ないとかそういう不具合があるわけではないため、実際に音を出して音に疑問が感じられなければ何ら問題ではありません

こういうのは音さえ気にいれば正義です。

ジャズベース
それでももし音が気に入らなければマスターボリュームのアイデアも水泡に帰します。

そこで低下した合成抵抗値を補おうとするならば、もとからのポットの抵抗値を上げてやる手もあります。

ポットの抵抗値はシングルコイルでは250kΩ、ハムバッカーでは500kΩというのが一般的と言えそうですがこれらの数字はルールではありません。
求めるサウンドによって値は自由に選択して良いものです。

という事で左の図では試しに3つとも500kΩに変えてみました。

結果、3つの合成抵抗値はおよそ167kΩになりました。

またはマスターボリュームだけ250kだと3つの合計は元通り125kΩ。

ひとまずこれでボリューム全開時の音は元通りと言う事に…(あくまで単純な理屈として。)

↑…全開の時の話ばかりしても何のためのマスターボリュームだよって感じですが…使い勝手については別の問題として…



とまあこんな感じで合成抵抗と言う物は知っていて損はない話です。
本当はピックアップからの信号は交流ですので、本来ならば交流抵抗および周波数抵抗などを計算しないと音に対する理論的アプローチとは言えないかもしれません。
しかし直流の場合とは比べ物にならないほど面倒臭い計算が必要になるうえ、導き出した数字はやはり現実の音とは異なる理論にすぎません。
直流抵抗で考える事も十分に参考になると思います。
(というか一般的には直流抵抗値を参考にするのが素直なんでしょうか…)
合成抵抗について触れたのは、大雑把でもサウンドに与える影響を考える助けになると思うからです。

肝心なのは抵抗値の正確な数字ではなく、
「このギターとこのギターの音が違うのはこういう原理も影響してるからかも」
という視野を少しでも広げる事です。(抵抗値の話に限らず、ギターには非常に多くの原理・要素が絡んで音を出しているという事です。)

電装系だけをみてもピックアップや配線材、ポットやコンデンサの質だけが音の違いを生むわけではありません。
よりよいサウンドを求めてパーツをとっかえひっかえするのも良いですが
回路その物にも目を向けておいて損はない話ではないかと…

テーマ : 楽器
ジャンル : 音楽

合成抵抗値 ボリュームが沢山

合成抵抗値は並列の場合やや面倒な計算になる事が解かったと思いますが、実際には計算を必要とするような場面にはほとんど出くわしません。
なので知らなくてもギターをケアしたり弾いたりするにあたって特に困りません。

じゃあ何のための話かと言えば…まあ知っていても損はないよ、という程度です。

今日はギターの中での、特にボリュームポットにおける合成抵について考えます。

シンプルにボリューム1つだけ
以前にもポットの話で似たような図が出ていたと思いますが…
シンプルにピックアップから500kΩのボリュームだけを搭載したギターを思い浮かべてください。
ボリュームが10の時(全開時)はHot(出力)の線は500kΩの抵抗を通じて回路のアース(Cold)に落ちているというのが分かるとおもいます。

この場合、ボリュームを絞ればHotとColdの間の抵抗値は下がり、代わりにHotとピックアップの間に抵抗値が生じます。
この作用によってギターはボリュームをコントロールしているわけです。

本当はこれだけの回路でもピックアップ本体がピックアップの持つ抵抗値を介してアースと繋がっているので、仮にジャックのHotとColdの間の直流抵抗値を測った場合は直流抵抗値は500kΩにはならず、ピックアップとボリュームの合成抵抗値になるはずなのですが、ひとまずここではピックアップは無視してイラストに含まれた回路だけを計算に入れます。(ピックアップとボリュームは並列の関係になります)


続いて、ボリュームが2つになった場合を考えてみます。
ピックアップが二つ(レスポール的)
またどこかで見た事あるような絵ですが、例えばレスポールのように2つのピックアップと2つのボリュームを持ったギターを想像してください
トーンやスイッチはひとまず省略しています。ミックスポジションだと思ってください。
上段の図にはポットの数値が書いてありませんが、両方とも500kΩと考えてください。

この場合、ボリュームポット2つはアースに対して並列の関係にあります。
(両方とも同じくアースに繋がっているから。)

ボリュームが両方とも10の時、実は下段の回路と同じと言えます。
2つのピックアップを一つの250kΩの抵抗でアースに落とした状態です。
「え?」と思った人もいるかもしれません。
でもよく見るとそういう事です。
セレクターがどちらか片方を選んでいる時は一番最初の図のように500kで落とされているのですが、ミックスした途端に250kΩまで低下します。
計算方法は前回の記事と同じく、『逆数の和の逆数』で1/500+1/500=2/500=1/250 というわけです。

さらに合成抵抗が関係するのはこの先もです。
ボリュームを片方だけ絞ったらどうなるのか?片方だけボリュームを絞る
今度は一方のボリュームを絞った回路です。
1つの500kΩのポットだけを抵抗値が半分(250:250)になるまで絞った状態です。
絞った側のピックアップだけ出力が落ちる…わけではありません。
この場合は下段のように解釈する事が出来ます。
回路がアースに落とされる抵抗値が250から167にまで低下しています。さらに絞った方のピックアップは250kΩの抵抗が追加されました。

167kΩという数字は、ポットからアースに落ちる抵抗値250kと500kの合成抵抗値です。(166.666…の小数点以下を切り上げ)

絞った方のピックアップが出力ダウンするのはすぐわかるのですが、絞っていない方のピックアップも道中で166kΩと低い抵抗値でアースに落ちていますので音質変化が予想されます。
レスポール等でミックスポジションでボリュームを絞るとひときわ甘いトーンになるのはこのためです。

ちなみにこのまま片一方のボリュームをゼロにすると、両ポットの合成抵抗値が0になるためレスポールのような配線では全く音が出なくなります。
*0の逆数という物をどう考えるのか私は数学に関して明るくないのですが…(0Ωを交えて計算してみてください)結論だけ言って“0Ω”との並列合成抵抗は、“0Ω”になります。
スイッチを傾けている時は片方が0Ωでも回路切れていますのでその影響は受けません。

こちらも参照⇒過去記事『JB配線とLP配線の違い』



注意してほしい事は、ここで大事なのはあくまで抵抗値の高い低いが“良い”とか“悪い”とかではなく、違いが生じる要素として見逃せないという事です。

*この記事はあくまで大雑把な解説である事を加えさせていただきます。
そもそも交流であるピックアップ信号(電流)を直流の例だけで説明する事はできません。
実際にはコンデンサ等の回路も多大な影響を持っています。


合成抵抗の話少しつづくかも…

テーマ : 楽器
ジャンル : 音楽

最新記事
カテゴリ
プロフィール

ozimas

Author:ozimas
愛知県一宮市の木曽川近くにあるギター工房。
ギター・ベースの製作・修理をしてます。
このブログはギター・ベースに関した役に立つ話題や役に立たない話題を中心に思いつくままに書いていこうと思います。(不定期)

ご意見、ご質問、お問い合わせ等は

ozimasguitar@gmail.com

まで。



≪お断り≫
当ブログ掲載の記事・画像・各種ファイルの無断転載はご遠慮願います。
必要な場合、当方までご一報願います。
公序良俗に反しない限り前向きに対応させていただきます。




↑OZIMAS GUITAR ATELIERの ホームページはこちらから!

過去の記事一覧

全ての記事を表示する

FC2カウンター
楽天市場 広告
この欄は広告です
【送料無料】ベース用ABS製ハードケース BA-150

【送料無料】ベース用ABS製ハードケース BA-150
価格:10,240円(税込、送料込)

最新コメント
スポンサードリンク
AMAZON ギター・ベース関連書籍
AMAZON ギター・ベース 洋書
月別アーカイブ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。