カテゴリー別13_もっと自由に大きな音で!OZIMAS Guitar Atelierのブログ ムスタング no..164.163.162.161.110もっと自由に大きな音で!OZIMAS Guitar Atelierのブログ    

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Duo-Sonicの回路

Musicmasterにはピックアップはネック側に1つしかありませんのでスイッチはついていません。
1ボリューム1トーンの非常にシンプルな回路です。

それに対しDuo-Sonicは2ピックアップで、セレクタースイッチがついています。
Duo-Sonic2はムスタングスタイルなのですが、64年以前のDuo-Sonicはちょっと変わっています。
Duo-Sonic実体配線
スイッチの部分に見慣れないスイッチが付いています。
良く見るジャズマスターやレスポール等のトグルスイッチとは違います。
何が違うのか?

ミックスポジションでシリーズ接続される仕様になっている事です。

使われているのはON-OFF-ONのSPDT(単極双投)スイッチ。
ON-ON-ONではありません。

2つのピックアップはそれぞれ逆巻き逆着磁になっていますので、シリーズ時にはハムキャンセルが起こります。

肝心のスイッチの使われ方を見てみます。
Duo-Sonic配線
スイッチは3つの端子を持っています。
On-Off-Onですのでセンターの位置では両脇の端子とは切断されます。

左の絵の状態で2つのピックアップが直列に繋がっているのが分かると思います。

問題は…
ネックだけ、ブリッジだけの時です。
ブリッジ側ネック側
≪左側≫ブリッジ側を選択した時は、ネック側ピックアップのリード線の両端(黄色とグレーの線)がアースに落とされるかたちになるため、ブリッジ側のみが出力されます。
≪右側≫しかし一転ネック側を選択した場合、今度はブリッジ側の両端がアースに落とされる…のではなく、紺とオレンジの線が直接繋がって輪のように短絡(ショート)される形になります。

アースに落ちていないので一見問題なく音が出そうですが…実はこの状態ではブリッジ側のPUは音を出せません。
リアピックアップの音だけが出力される事になります。
Duo-Sonic回路イメージ

こうして、ミックスポジションでシリーズ接続するという珍しい回路を実現しています。

Duo-Sonicは当時のFender製品のラインナップの中でもMusicmasterに次いで比較的安価なモデルだったはずです。
しかし生産コストは下げてもサウンド面ではふんだんにオリジナルのアイデアを盛り込まれた優れたモデルであると言えるのではないかと思います。

…残念ながら短命でしたけど…
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テーマ : 楽器
ジャンル : 音楽

ムスタングの兄弟

22.5”ネックと24”ネックのムスタングの記事を描きましたが…

フェンダーのムスタングには兄弟、というか似たルックスの機種が他にもいくつもあります。
兄弟
イラストはすべて22.5”で21フレットのネックを持った機種です。
並べてみると楽しそうです。(そうでも無いですか?)

左から、Musicmaster(ミュージックマスター)
Duo-sonic(デュオソニック)
Duo-Sonic2
Mustang

MusicmasterとDuo-Sonicは同時期に生産されていました。
両者の違いはピックアップが1つか2つか。

イラストではMusicmasterだけメイプルネックで描かれていますが、『Musicmasuterはメイプル指板』といった仕様ではなく、生産された時代によってローズ指板に変っています。
Duo-Sonic2はDuo-Sonicの後継機種です。
Musicmaster2という機種もあり同様の扱いです。

生産された年代を年表にしてみると下のようになります。
年表
表の中の≪Jagar≫のつづりが間違っておりますが小さい事は気にしないでください。正しくは≪Jaguar≫です。

面白いのはMusicmasterとDuo-Sonicそれぞれは22.5”の短いネックのモデルとしてデビューしたのですが64年のムスタングのデビューと同時期に24”のネックを持ったモデルが並行生産されるようになった事です。
67年にはこれまた似たルックスを持ったBronco(ブロンコ)というモデル(24”ネック)も加わり、
60年代の後半には合わせて7種類もの兄弟機種が並行生産されていた事になります。
ムスタングの兄弟は実はこんなにたくさんいたのです。

ちなみにブロンコはブリッジ側に1機のPUを持ち、オリジナルデザインのトレモロユニットを持った力作です。

年表を見ると64年のムスタング登場とともにMusicmaster・Duo-Sonicともにモデルチェンジしてモデル名の末尾に『2』が付くようになります。
ボディ形状がムスタングと同じになり、ブリッジが専用デザインのブリッジに更新されます。(トレモロではありません)
そして、24”ネックのバリエーションが加わります。
Duo-Sonic2はほぼムスタングのノントレモロバージョンと言えます。

ややこしいですが、それぞれ出来る事が異なる別々のギターであり
単なる上位機種、下位機種という関係ではない事が分かります。(もちろん当時の価格には差があったはずですが)

すくなくともこれらの機種は、共通のボディシェイプやネックを持つことで生産効率を高めコストを抑えつつ
なおかつ表面的ではないバリエーションを得ることが出来たのではないかと思います。


今度は中でもひときわ異彩を放つDuo-Sonicの、特に回路について触れてみたいと思います。

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スケールの違うネック

ネックのスケールが違っても設計次第ではコンバートが可能である事はムスタングの例を見れば良く解かると思うのですが…
ここで重要なのは『ムスタングが例外なのであって通常は不可。』という点です。

例えば、ブリッジ位置はそのままに、ストラトのネックを交換する場合を考えてみます。
ストラトにはめてみる

上の絵はストラトのボディに無理やりムスタングの24”と22.5”のネックを組んでみた物です。
通常のブリッジ位置でチューニングができるようにするためにはネックの位置は理論上のスケールエンドで揃えなければなりません。
するとスケールの短い二本のネックは大きくブリッジ寄りに食い込むように設置しなければなりません。
完全にネックPUに干渉しています。

仮に、『ネックポケットを加工する事無く組み込めるスケールの短いネックを設計する』にはどんな仕様のネックになるか考えます。

24”のネックを作ろうとすると…
25.5”の21フレット(最終フレット)とスケールエンドまでの距離は理論上では192.56mm
24”の20フレットとスケールエンドまでの距離が192.01mmですのでその差0.55mmとかなり近い値になります。
これはつまり20フレットで我慢できれば、ショートスケールのネックをストラト用に作る事は可能という事になります
(ストラトの22f仕様のネックのように指板部分をヒサシ状に延ばした作りにすれば24”でも21fが確保できる)

22.5”のネックを作ろうと思うと…
22.5”ネックの19fフレットがスケールエンドから190.71mmですので差が1.85mmになってしまいますが…最終フレットから指板エンドまでの距離をわずかに調整すれば不可ではなさそうです。
19フレット仕様なら、一応はストラトに無加工で組めるネックを作りうるという事になります。

ムスタングにロングスケール
今度は逆にムスタングのボディとネックポケットにロングスケールのネックを設計するとどのようなネックになるのか

今度はネックがブリッジから遠ざかる事になりますので、より長いネックを準備しないとポケットにおさめられません。
24”ムスタングの22フレットからスケールエンドまでは171.06mm
ロングスケールだと理論的には23フレット~スケールエンド間が171.55mm
かなりいい線いってますね。
指板のヒサシありなら切り良く24フレット仕様でも出来そうですね。

というわけで、
ムスタングのボディにロングスケールのネックを設計すると23フレット仕様相当のネックを作る事になります。(あるいは頑張って24フレット)




こちらの過去記事も参照⇒『ネックのコンバート

「ムスタングにそんなの邪道だ!」とか言わないでください。
あくまで「例えばこうなりますよ」という話です。

また、上記の計算はあくまでやや単純化した理論上の話であって実際にはブリッジのオクターブ調整の幅等にもよって可否が出そうです。
その点どうかご理解を・・・

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双子のムスタング

ショートスケールとか、ロングスケールとか、ミディアムスケールとか…
色々ありますが、ロングスケール=○○mmという決まった規格があるわけではありません。
各メーカーが設計したスケール(弦長)を勝手にそう呼んでいるだけと思った方が良いと思います。

もっとも、事実上ロングスケールと言えばFenderのストラトキャスターをはじめとした25.5”(647.7mm)の弦長を持ったギターを指す事がほとんどであろうとは思います。
日本製のギターはロングスケールと言ってもミリで計算した方が馴染みやすいので25.5”の近似値である648mmで設計されている事が多いようです。(ほぼ同一とみてよいのではないかと思います。)
対して、ショートスケールといえばムスタングやジャガーを思い浮かべる人も多いかもしれません。

Fender Mustangは1960年代に生産を開始されたモデルです。
そのまま80年代前半まで生産されたのですが、60年代にはムスタングは2種類作られていました

1つは、ショートスケールの24”(609.6mm)のスケールを持ったモデルです。
22フレットを持ったお馴染みのムスタングです。
ムスタングと言えばこれを想像する人が多いでしょう。

しかしもうひとつさらに短い22.5”(571.5mm)というスケールを持ったムスタングも存在します。
こちらはフレットも1本少ない21フレット仕様でした。
21フレットのムスタング
21フレット仕様のムスタングが生産されたのは64~69年までと短く、生産本数自体が22フレットの物よりも少なかったようです。
そのため22フレットのムスタングよりも珍しいモデルになります。

そもそもはショートスケールよりも短い22.5”のギターはムスタングよりも先に56年ごろに1ピックアップのMusicmaster(ミュージックマスター)と2ピックアップのDuo-Sonic(デュオソニック)というギターに採用されていました
双方とも64年ごろにはムスタングの生産開始と合わせて24”のネックを持ったモデルも生産されるようになったようです。

今日は24”のムスタングと22.5”のムスタングを比較してみたいと思います。
22fと21f左が一般的(?)なムスタング。右がスケールの短いムスタングです。
並べてみると結構大きさが違うのが分かると思います。
この両者の特徴は、『ボディーは同一の設計でありネックだけが違う』という点です。

通常、スケールの異なるギターのネックを差し替えるとブリッジの位置ないしネックポケットの位置に矛盾が生じて解放弦以外ではチューニングが合わなくなります。

しかし、この場合あらかじめ同一のボディーに組み込めるようにネック側を上手く設計してあるため、チューニングが合わないなんて事はありません。
ブリッジからのフレットの距離を逆算し、ネックエンドの長さで調整された設計にする事でつじつまを合わせています。
ネックエンドを短くすると22フレットは打てませんので21フレット仕様と言う事になります。
(あるいは生産された順番からいえば短いネックが先にあったはずですので、ギブソンでは標準的だった22フレットに対抗して62年に生産が始まったジャガーに22フレットを打てるようにネックをスケールごと長くしたのか…。)
ともかく、この事で同一ボディの同一ネックポケットに異なる長さのネックを組む事を可能にしています。

細かい数字を比較すると、スケール全長は22f仕様は609.6mmであるのに対し21fは571.5mm。
その差は38.1mmです。
24”のネックのナット~1フレットまでの距離が34.215mmですので、1フレットにカポをするよりももう少し短い事になります。
スケールエンドで比較
ストラト等の25.5”のギターと比較して、22.5”のギターを指して3/4(スリークオーター)ギターという表現をする事があるようですが、どう見ても3/4(75%)ではありません。
実際に比較すると88%余りの比になりますのであくまで例えとしての表現のようです。

数字を見ると25.5”(ロングスケール)のギターと比べて76.2mmの差がある事になります。
25.5”のナット~2フレットまでの距離が70.67mmですので、2フレット~スケールエンドまでよりも5mm程短い事になります。

逆向きからの数字を見ると…
最終フレットと理論上のスケールエンド(ブリッジ側)の距離(間隔)
24”ネックの22フレットでは171.06mm
22.5”ネックの21フレットでは169.91mm
その差は1.15mmとなっています。

この値は明らかな違いではありますが、考えようによっては僅かな物となります。
最終フレットから指板エンドまでの距離を同寸法で設計したとしても、
ブリッジのコマを部分での違いは24”のネックを付けた場合で理論上1.15mm後ろになるだけです。

これはチューンオーマチック等に比べて比較的オクターブ調整の可変幅が大きく取れるFender系のブリッジならオクターブ調整で十分にフォローできる値かもしれません。

この数字が、同一のボディに異なるスケール設計のネックを組む事ができる重要な要素となります。


…ちょっとだけ続く

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ムスタング シリーズ⇔パラレル切り替え

またなの?という声が聴こえそうですが、シリーズ(直列)接続です。

ピックアップセレクターとシリーズ・パラレル切り替えスイッチを使って4通りのサウンドを出します。

ムスタング 3way+シリーズ

昨日までの記事と違い、ネック側のスイッチをPUセレクターに使っています。
(必然性はありません。私の気まぐれですのでお好みで。)
対して、ブリッジ側のスイッチはネック側に寄せるとシリーズ(直列)、センターでパラレル(並列)、ブリッジ寄りで音が出なくなります。

シリーズを選択している場合はPUセレクター側のスイッチは無効になります。(シリーズ優先)
これによってどのポジションからでも即、シリーズサウンドが出せます。


音が出なくなるポジションが不要という場合は青と黒の点線部分を実際に繋ぐ事で、ブリッジ寄りのポジションもパラレルとなります。(センターと一緒)

ピックアップの位相が間違っていなければシリーズ時もハムキャンセル効果があります。

ムスタングシリーズ


個人的にはムスタングなど出力が低めのピックアップの場合、シリーズ接続した太くなったサウンドはなかなか使い勝手の良いものに感じます。

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