カテゴリー別4_もっと自由に大きな音で!OZIMAS Guitar Atelierのブログ 木材 no..198.53.13もっと自由に大きな音で!OZIMAS Guitar Atelierのブログ    

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木材資源

すみません。更新をさぼりました。

昨日、日経の記事に気になる物がありました。
『ギブソン社に捜査!環境保護問題の波でギター業界に危機』

記事ではギブソン社のアメリカFBIが捜査に入り色々押収したという事らしい。
容疑は…(以下引用)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ギブソンは以前から、マダガスカルの自然保護区で不法に伐採されたエボニー材を入手していた疑いがあるらしく、それ以外の地域での不法伐採木材の輸入が行われた可能性もあるとして調査が入ったようだ。木材の世界事情に詳しい専門家によれば、「現在のマダガスカルのエボニーの不法流通は、アフリカのブラッド・ダイヤモンド並ぶ程の規模の深刻なものであるらしく、環境問題としても社会問題としても無視できない」とのこと。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
詳しい内容は冒頭のリンク先の木地を確認していただくとして…
この記事を読んで、皆さんどんな事を考えたでしょうか。

私のこのブログを読む機会がある方は少なからずギター・ベースに関心があるのではないかと思いますが…
そういう方々にとってギブソン社は知らないとは言わせない感じの超老舗であり、大手ですよね。
問題のマダガスカルのエボニーはつまり絶滅が危惧される状況にあるようです。
それらを保護するための取り決めや法律があり、それらを自覚的に冒しているという事のようです。

思うにこの問題は特定の会社が起こした不祥事という事だけでなく、ずっと以前から世界的な社会問題であったという部分が見逃せません。



ギター関連という一面だけを見ても私にとっても無視できない問題がありますし、
ギターやベースを使う皆さんにとってもこういった問題は決して無関係ではないと言えると思います。

「俺のギターにはマダガスカルエボニーなんて使ってないよ。」
と言えるうちはまだ良いのですが…
マダガスカル産に限らずエボニーそのものや他の木材が今後問題の対象にならないとは限りません。
数十年後には『木材でギターを作っていた時代があったなんて信じられない。』という時代が来ないとも限りません。
木材を使ってギターを作る事が社会の害悪とみなされる時代が来ない保証は無いと思っています。

もちろん、ギターの素材には木材以外にも可能性が十分にあります。
とくにエレクトリックギターの世界は他の楽器に比べて比較的節操無く色んな素材を投入しているのではないかと思います。
カーボンやアルミ等もすでに実用化されていますが、今後さらに新素材のギターは増えると思います。

それでも、木のギターはすぐには無くならないと思います。
新素材には新素材の良さ、木材には木材の良さがあり、代役ではない関係でなんだと思います。
どちらが優れているという前提は立てられない物と思います。
木のギターが好きな人もいれば、金属のギターが好きな人がいても良いと思います。
それらが思い思いの音を出せる事がギターに自由なところであり、素晴らしいところです。

できれば、今後も木のギターが不安なく生き残れる将来の方がいいと思います。
生物多様性なんて言葉がありますが、ギターにも多様性があって初めて生きるものだとも思えます。
木の方が優れているなんて言いませんが、
その多様性の健全性を維持するためにも、やはり個々の木材(素材)などの保存は必要だと思います。


資源の問題に直面した場合に選び得る方法は
"他の資源を探す"という事になろうかと思いますが、
その時、"前と同じ音がする物”にしか価値が無かったらどうなるでしょう。

『最高のギターにはこの木で無ければ駄目。』という類の考えは少々邪魔に感じる事があります。
そんな折でも限られた資源を不正に使うなんて事はやはりあってはならない事だと思います。

せっかく自由な楽器に興味を持ったのだから、新しい音を探す方向に労力を使いたい気持ちもあるし。

仮に市場がそもそもそういう空気であったなら、メーカーは必死になって規制された木材を入手する必要もないのでは。(不正を犯す行為をかばう意味ではなく。)



…そもそも"すでに誰かが鳴らした音と同じ(似た)音をもう一度鳴らそうとする"なんてなんとなくロックじゃない感じがするし。


何だか何がいいたいのか段々ボケてきました。
私がここで書いた記事も、問題をギターに関連づけた極めて限られた面からしか見ていないという事はそこそこ自覚しているつもりです。




…そして、今日は一枚の写真もイラストも無い。
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インディアンローズウッドの指板

同じインドローズでも色が違う
いきなりですが左の画像は何だか判りますでしょうか・・・


実は、指板用のインディアンローズウッドを4枚並べたところです
(インドローズともいう。インドネシアローズとは別。インドネシアローズウッドは別名ソノケリンと呼ばれ、インドローズとは区別されるようです。)

それぞれかなり色味が違うのが判るでしょうか。
(画像の材は切り出されたままのまだ荒い肌ですので光沢も無く、ギターやベースとして見る指板とはかなり雰囲気が異なります。製品では指板表面は精細に研磨されるのが一般的です。)

ローズウッドと言えばやや赤味を含んだ濃い茶色、というイメージがあるかと思いますが・・・
現実にはかなりの色の差があります
オールローズのテレキャスターなんかもかなり色の明るいものと黒っぽい個体がありますよね?

一般的には色が黒っぽい(濃い)色の物が好まれる傾向にあるようですが、
そのような意味で一目で『良い』と言われるようなローズウッドは極めて稀であると言えます

各メーカーは木材業者から仕入れたローズウッドをグレード分けし、
上位グレードの物を上位機種(高級機種)に
下位グレードの物を入門モデル等の比較的安価なモデルに流用することでコストを押さえているはずです。

本音を言えば大規模生産をするメーカーでも色の濃い板ばかりを仕入れたいのですが・・・
そうすると一枚当たりの価格が跳ね上がる事になるか、さもなくば木材を卸している業者がぶっ飛ぶ事になります。




また、明るい指板でも弾いているうちに紫外線や水分、汚れ等様々な要因で勝手に黒ずんでくるのですが・・・

商品の見た目を良くするため明るい色の指板に染料を塗って落ち着いた暗さを演出している物も多いようです。
この場合はエボニーのように黒い指板でも指板研磨をしたらあっという間に色が落ちます。

ローズウッド指板
上の画像は比較的目の詰まった均整のとれた指板です。
画像ではやや明るく見えますが、なかなか端正な指板だと思います。

指板に濃い色が好まれるのは基本的にはルックスの問題だと思います。
色が濃い材の方が密度が高そうに思う方もいらっしゃると思いますが、実際にはそうとは言えないようです

同一の丸太(同一の木)から採った板であれば、
より色が濃い方が密度が高いという事も言えるかもしれませんが
そもそも違う個体の木から採った板では必ずしもそうなるわけではありません。
色が薄くても十分な密度・強度を備えた板は沢山あります
逆に色が濃くても『腰ぬけ』な板も沢山あります。(フレットがまともに打てないほどヤワな板もある)
木材の素質は常に一定ではなく、むしろかなり振れ幅のあるものです。
(それを選別によって一定の水準に保つのも生産者の仕事ですが)


上記の事は、インディアンローズウッドとハカランダ(ブラジリアンローズウッド)の間にも言える事です。

現在資源保護のため取引が制限されているハカランダですが、かつては各メーカーの指板に多用されていました。
(そもそも楽器に限らず、家具や日用日への需要も高い)
ハカランダは他の産地の類似種よりもギターに相応しいと長年言われていますが・・・

ハカランダならば常にインディアンローズよりも優れているわけではありません

当然、強度・音響面で使い物にならない(指板にふさわしくない)ハカランダも存在し、音響的に優れた特性を持ったインディアンローズもあります。


ギターを選ぶ際は木材の種類や産地はあくまで参考程度に考えた方が良いかもしれません。
ルックスはルックスで重要だとしても
あくまで試奏したりして、実際の音色や弾き心地、抱いた時の重さなどでもって判断するべきです。
「このギターはハカランダ指板でボディはホンジュラスマホガニーなんだ・・・きっと良い音だぞ~。」
なんて考えながら弾いたんではそのギターの本質的な声を聞き逃しかねません。


要は木材には同一産地の同一種であっても幅広い個性が存在するという事が言いたかっただけです。

私は色が薄くても素質が良ければ使いたい方です。
指板としての素質がいまいちでも、装飾などに使えるように工夫するのがセンスの見せどころだったりすると思います。
色が違うという事はそれだけバラエティーが得られるという事で・・・

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貴重な木材?

キルトメイプルいきなりですがこの画像が何か判りますでしょうか。

これはキルテッドと呼ばれる杢が出た板の表面です。
ソフトメイプルの一部には育ち方によってこのような複雑で不思議な模様が出る事があります。
このように模様の事を『杢』(モク)と言います。
まあ、これれだけ目が出ていれば『5A』ランクと呼べるでしょう。(5Aが最高位)
このような杢は表面にだけ現れるのではなく、削れば削るだけ違った表情を表します。

5Aグレードでなくても、多くのギターにはこのような木をトップ面に用いる事によって美しい個性を持たせてあります。
特に木地に直接染料を刷り込んで杢の明暗を際立たせるような塗装が好まれるようです。
人工的には作りえない見る角度によって輝きが変わる波のような、雲のようなそんな模様に美しさを感じる人も多いでしょう。

しかし・・・

この材は非常に高価です
杢の出ていないソフトメイプルに比べて、時価もありますが同じ体積だと20倍ほどのお値段に・・・

なので、この材が無垢の1ピース(何も貼り合わせていない1枚の板)もしくは2ピース(左右に2枚を貼り合わせた板)としてボディーに用いられる事はほとんどありません。
先ほども触れましたが15mm~5mmの薄板としてトップ面に用いられる事がほとんどでしょう。

中には0.5mm程の薄板として用いられることもあるようです。(1mm以下!)

そのほかにも高価な木材というのは枚挙にいとまがありません。
バーズアイ
上の画像はハードメイプルに稀に見られる『バーズアイ』(鳥目杢)とよばれる杢です。
こちらはネック材として好まれる事が多いようです。
この杢は1個だけだとただのフシにしか見えませんが…
まんべんなく出た杢は確かに美しく、何とも言えない色気を持ったネックに仕上がります。

しかし、良材は入手困難。
お値段も・・・

トラコアさらに貴重な材を「お替わり」すると、

これは『トラコア』です。

トラコア、という木ではなく『虎』のようなシマのでた『ハワイアンコア』です。
こちらも例にもれず貴重です。
ハワイにしか生えていないらしいです。
この材は先に挙げた2点とは別の意味でも貴重です。

それは、『規制』です。

もともとハワイの先住民たちの間でカヌーや生活必需品を作る材料として利用されていました。
その美しさも当然ですが、素材としての強度や耐久性が素晴らしく、家具や食器に至るまで用いられていました。
現在でもハワイに行くとお土産屋さんにコア製の器や写真立て等が並んでいます。

しかし、国外への商取引ついてはアメリカ政府の取引規制があるために価格が高騰しているようです。

何のための規制なのか?
資源保護です

急激で無節操な乱伐・輸出は狭いハワイの土地からあっという間にコアの木を取り尽くす事となってしまいます。
それを避けるためにコントロールするための規制です。
でも、この場合はいわゆるワシントン条約ではありません。

ワシントン条約自体の細かい説明は省きますが、(ウィキペディアなど参照)
ワシントン条約 Wiki

このワシントン条約というのは
要は絶滅の可能性がある樹木は取引が制限されているという事です。
ギターにかかわる木材も多くが関わってきます。
中には今現在かなりポピュラーな材もありますので
状況次第で近年中に入手困難な希少材、あるいは入手不可能になってしまう物も多いかもしれません。
入手不可能も保護されている状態ならともかく『絶滅』してしまうと当然ですが回復はできません。

大変に難しい問題なので木材の専門家でもない私があまり深く語る事はできませんが(まだまだ勉強が必要ですね)
ギター修理製作に携わる者として以前にギター愛好者として、無視できない問題である事は間違いありません。
お金を出せば買えるというのは実は大変に恵まれた事かもしれません。






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愛知県一宮市の木曽川近くにあるギター工房。
ギター・ベースの製作・修理をしてます。
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