2013年01月.--日.28日 もっと自由に大きな音で!OZIMAS Guitar Atelierのブログ    

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ギターが出来るまで 3(アーニーボール・ミュージックマン)  

工場見学3件目
アーニーボール・ミュージックマンです。

カリフォルニアにあるフェンダーよりも小規模な工場です。
フェンダーと同じくボルトオンネックのギター・ベースを生産していますが…その生産方法には違いが多いようです。
この動画は工程順になっている訳ではありませんが、各工程に興味深い点が多いです。


案内をしてくれているのはCEOのStarling Ball氏です。

2:25〜
『我々はプレークマシーンは使っていない〜…手作業で…云々』と言っていますがこのプレーク(PLAK)マシーンというのはネック・フレットのコンディションをスキャンして数値化し、フレットおよびネックのコンディションを精密に管理する機械です。(私は実物を見た事も触った事もありません)
他のメーカー等には導入している所も増えているようです。

2:55〜
ロースト・ネックですね。

3:23~
バフ研磨をロボットがやってますね。
ザグリに電波タグが取り付けられていてライン横のマットみたいなセンサー部分に当てる事で情報を読み取り、プログラム通りに動くという事ですが…
いかついロボットアームとハイテクの割に実際に使われているバフマシーン側は人間が使っているものと変わりないように見えます。
個人的感想ですが、何とも言えずアンバランスな感じがする…
そうして結局人間が仕上げると。

5:36~
塗装中の乾燥・保管スペースですね。
フェンダーでは巨大な倉庫のような所にギターを吊っているシーンもありましたが、生産量も異なる事から普通の倉庫みたいな所ですね。

6:32~
これは前後して木地の研磨工程のようですね。
ギターの仕上げは研磨、研磨、研磨…
このシーンでは電動(もしくはエアー)サンダーでなく手に直接サンドペーパーを持っています。

6:50~
指板横に残ったフレット溝の穴を埋めています。
フレットタング(足の部分)の端を予め切られた状態で打ち込まれている場合、指板サイドにフレットタングが露出しません。
このように処理されていると何らかの原因で指板が縮んだりしてフレットが指板から飛び出した際にも、
タング部分は飛び出さなくなるため処理が楽。
また、フレットの影響で指板サイドの塗装が割れたり浮いたりする事も少ない筈です。

8:11~
研磨中ですがこちらは機械あがりの刃の跡を取るような工程のようです。エアー工具で研磨しています。
案内役の彼は最終的には手作業である事を繰り返していますね。

8:52~
指板面Rの研磨をしている工程ですね。
フェンダーの動画では凹んだRのついた定盤に沿ってサンダーが走っており、そこに指板を当てる事で指板面Rを整えていましたが、こちらではサンダー側は平坦な定盤が用いられているようです。
ブランコのような器具に取り付けられたネックは、木部の支点を中心に弧を描くようにスイングし、サンダーにかけられます。
この器具の支点から指板面までの距離はすなわち回転半径であり、回転半径=指板Rになるという仕組みです。
仮に240Rに作ろうと思うなら支点から指板までの距離を240mmになるように器具を用意する事になります。
研磨後にそのままの器具で今度はフレット溝を切る機械にも投入していますが、
同じ回転半径で動作している事でフレット溝も指板Rと同じRの底面を作る事になり、深さも均一になる仕組みです。

また、作業している黒いシャツの彼の説明では少し逆反り(back-bow)するようにトラスロッドを調整し、その状態でサンダーにかけると言う事です。
つまり、トラスロッドをいくらか締め込んだ状態で指板のストレートをだしてやる事で、後にネックが逆反りした時にもロッドを緩める事でいくらか対応できるパフォーマンスの高いネックにするためでしょう。
全く締め込まれていないトラスロッドは『緩める』事は出来ないからです

10:47〜
キルトトップギターにバインディングを施しているようです…
見慣れたリボン状のバインディング材を巻くのではなく、NCルーターで予めボディの形に溝を掘る→そこに液状になった樹脂を流し込む→固まる→NCルーターで樹脂と木材もろともボディの形を切り出す(整形する)という方法で施工されているようです。
なんかすごいですね。

11:36~
ネックと指板を接着してますね。
11:46~
CNCルーターでコンターを加工してます。
先が平らなビットではなく半球状のビットで加工してます。
CNCルーターはX/Y/Zの3軸をプログラム通りに動く事で、こうした立体の加工も行っています。

12:10~
製材エリアのようです。
指板等を乾燥したりしているようです。

12:39~
ブックマッチに貼られたメイプル材をサンダーにかけて厚みと表面を整えています。
これはコンベアの上に巾の広いベルトサンダーが走っており、均一な厚みに研磨してでてくる便利機械です。

13:11~
1本のメイプルネック材を2枚にスライスしてネック材と指板材に割っているようです。
貼りメイプルのネックの場合、同じ板で指板とネックを組み合わせる事で木目や色味、木の癖を合わせる事が出来ます。
メイプルは一般的に白っぽい木ですが、それでもかなり個性豊かな色味を持っています。
白っぽいからこそ貼り合わせた時に僅かな赤みや黄みが目立つとも言えます。

ただ、この方法は指板とネックを別々に用意するよりも木材のロスが多くなりコストがアップする筈です。
同じ貼り指板のネック材でもでもローズ指板とメイプル指板では別々の材を調達しなければならない事、ノコで切って失われる分の厚みがあるので余計に厚い材を用意する必要がある事。
何らかの事情で指板あるいはネック材に不良が出た時に相方の材まで不良になってしまう事等…

それでもこのようにするメリットがあると考えてのことでしょうね。



どうでしょうか、フェンダーと比べてもメーカーの個性というものを垣間見る事ができて面白いのではないでしょうか?
(少なくとも私はとても面白いと思いました…)

動画中の説明をしている彼は頻繁に「手作業が重要である」という内容のコメントをしていますが、同時に機械化などの工夫も進んでいるようです。
正直機械で終わらせた方が精度が良くコストも下がる事はたくさんあると思います。
彼ももしかしたらセールストークのために手作業をアピールしているかもしれませんが…

個人的には仕上がりさえ良いならロボットだろうが人間だろうがどっちでも良いですけど、やはり現状では人間の作業に分がある場面も多く、機械化・ロボット化は限界もあるように思います。(現段階ではね)
同時に人間では機械やロボットには勝てない面がある事も明らかだと思います。

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